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ちょっと雑誌を見ていて、「ワントーン」という言葉にひっかかったので
今の気候に正面から逆らったパンクな括りですが、黒黒黒で順次アップします。
見るだけで不快だ、という方がいましたらごめんなさい。
上下揃えたからといって必ずしもスタイル提案ではないですが、リバイバル
推し(?)の今の流れからしたら、これもまた一つの8-90'sプレイバック。
まあ好きな人は常にいるので、リバイバルというほど新鮮味はないかも。
ただこの猛暑でこの格好は文字通り、カラス並みに周囲に不快感を与える
はずです・・笑。トータルでは涼しくなってからのお楽しみということで。
タイトルにはまったく触れないまま、それでは失礼いたします。
見た目の華やかさではなく、機能性や無駄のなさに重点を置いた、
「着飾る休日」よりも「身に付ける日常」がこのコートの肝。
一般的なイタリアンブランドのイメージを裏切る誠実質素な作りですが、
それでも素材の良さとミニマムエレガンスはやっぱりイタリア。
着用感はとても男性的。同じトレンチで比較すると、バーバリーよりも
男くささがありますが、本物のミリタリーほど濃厚ではないです。
分かりづらいのを承知でいうと、サラッと、ではなく、ザクッと着る感じ。
今の季節にはさすがに着られませんが、来季もトレンチコートは健在。
もちろん流行に左右されないアイテムですが、流れとしてはキテます。
ボタンとリングはあえて使わず、ウエストを思いきり絞って、ベルト自体を
ギュッと結んで着ると、より来季っぽく着られると思います。
今日はスタイル付きで。
白から薄い茶色へのグラデーションで、ワークやミリタリー
特有の”匂い”をできるだけ和らげて。
歳をとるにつれて、ワークやミリタリーの持つ強い”匂い”が苦手に
なってきた方にとっても、割合抵抗の少ないスタイルだと思います。
個人的には、太いミリタリーパンツ(主にカーキやオリーブ)を
靴にクッションさせる履き方に上でいう”匂い”を感じるので、
季節が季節なのもあり、上も下も思いきって捲ってみました。
ちなみにシューズはこちらです。
タンクトップはCC41。
CC41はイギリスの古い服に精通している方ならもうお馴染みかと
思いますが、個人的に大きな勘違い、というか間違った覚え方を
していたので、ここで訂正したいと思います。
CC41のCCは今まで"Civilian Clothing(民間衣料)"の略だとばかり
思っていましたが、正しくは"Controlled Commodity"だそうです。
直訳すると「管理された日用品」。
ふと、Clothingなのになんでテーブルクロスや家具にもこのマークが
つくんだろう?と疑問に思って調べたら見事に間違っていました。
これは1941-51の10年間、物資を規制する目的で政府が設けた政策に
関係があります。まあ今でいうエコマークのようなものです。
当時のイギリスは、第二次大戦、朝鮮戦争と大きな戦争が続いたことで
農業や林業、工業など生産に関わる男手がみんな徴集されてしまい、
物資の民間供給が停滞していました。
そうすると衣類や家具、リネン(シーツや下着など)、家庭用品が市場に
出回らなくなるわけで、政府は貴重な資材や素材を少しでも節約するため、
上記のような日用品の内容や工程に規制をかけたというわけです。
その規制をクリアした証明としてつけられたのがこのCC41のマーク。
なんでか知りませんが、規制されてた割には、素材とか製品としての
クオリティが見るもの全て高いんです。こちらのタンクトップも然り。
このマークの希少性とかよりそこに注目してみてください。
間違った情報を提供してしまい申し訳ありませんでした。
さて今日は渋谷の日です。
今日並べるものなんですが・・・
今から写真撮って後ほど載せます。
間に合うか・・・ それでは。
かつてイギリスの植民地であったBritish Malaya(現在のマレーシア)に
駐留したイギリス人兵士が、現地で休日を過ごすために仕立てたと思われる
コットンサマージャケットです。
見た目はワークジャケットに似ているので勘違いしそうになりますが、
背裏の生地や限りなくピッチの狭いステッチワーク、細身のシルエットなど、
あくまで”ブレザー”として作られたものであり、用途も含めてユーティリティ
ウェアとは全く異なります。コットン製なのはマレーシアの気候を考えてのこと。
いくら兵士とはいえ、休日を楽しむための身だしなみにちゃんと気を遣っていた
イギリス人らしさがこのジャケットを通して垣間見えるような、物自体の良さ
だけでなく、付随するストーリー性も含めて魅力的な一着だと思います。
今日はドイツで作られたジャケットをアップしました。
資本主義の西ドイツと社会主義の東ドイツ、そしてその国柄の明暗が、
まるでそれぞれのカラーの明暗にも反映されているような2枚。
分断当時のベルリンや、東ドイツの歴史はすごくおもしろいです。
個人的にも社会主義や共産主義が絡んだ国の服に興味があり、
解明されていない部分が多い神秘的な部分に、歴史背景を知ることで
分かる現実的な部分が混じり合って、余計にそそられます。
単純にミニマムで機能的、というありがちな言葉だけでは伝わらない
ドイツ服の魅力。もっと深く掘り下げてみたい分野の一つです。
刺繍入りのシャツと聞くと、チェーンステッチの入ったボーリングシャツや
ワークシャツ、カラフルなハンドステッチのシャンブレーシャツなどが、
古着ではよく知られていますが、こちらはボディと同色の糸による模様入り。
全体のポイントになる点は同じでも、主張の仕方に落ち着きがあります。
同じ刺繍でも、さりげないデザインを好まれる方におすすめです。
色合いや素材感もとても涼しげな3枚です。
今日は久しぶりのメゾン物。
ヴィンテージLANVINのサマースラックスです。
れっきとしたメインラインからの一本。
デザイン先行で選ぶのであれば関係のない話ですが、
LANVINの名前を意識して選ぶのであれば、できるだけ
韓国製や日本製のライセンス物は避けたいのが本音。
タグをとったらまるで特色のない服に成り下がってしまいがちな
ものとの違いが、繊細な素材使いにもよく表れています。
ゆらゆらと変化する流動的な形と美しいドレープも、当時から
今に至るまで変わっていません。
WASH and WEARっていう、いかにも着勝手が良さそうなところも
おっかなびっくり扱わないといけないような高価なブランド物っていう
感じがなくていいですね。
言いたいことはまだまだありますが、褒め過ぎて逆にうさんくさくなる
前にやめときます。ただ、ヴィンテージメゾンを選ぶならやっぱり本物が
いい、ということだけ最後に。