しばらく間が空きました。
一つちょっとした変化があって、先日その手続きを済ませてきました。
何かにかかりっきりになると、他に手を付けられなくなる性格は治りません。
何度もチェックしていただいた方、もしいらっしゃいましたら申し訳ありません。
本日10/26から11/23まで、海外に行ってきます。
今回もイギリス・イタリア、当たり前ですがこの二本立てです。
いつもよりたくさん種を植えました。芽が出る保証も、花が咲く保証も、
実がなる保証もまったくないけど、それでもたくさん植えました。
ひとつ片付いてまたひとつ。
ずっと今まで心も身体もふわふわ落ち着かなかったのが、
キャリーケースを黙々と雑巾で拭いてやっと少し落ち着きました。
インスタも頑張ってあげます。イタリア美女もできるだけ撮ります。
いつも通り、ご注文いただいた商品は帰国後の発送になります。
ひと月も先です。何か埋め合わせを考えます。
それでは今日からまた再開します。
よろしくお願いいたします。
Leather and Lace 野口
どこよりも日常とレザーとの距離が近いイタリア。
手に取り、袖を通すことでその理由が分かるはずです。
重さ、硬さのストレスがない。革を着る気合いもいらない。
ファッションとは無縁の、イタリア人のスタンダードウェア。
太さの不均等な糸で織られた粗さとムラのあるテクスチャー。
80'sのイギリス、ストリートから生まれたニューウェーブツイード。
サージ☓ベルベット、ショールカラー、1ボタンの正統派なデザイン。
ただ一つ、色の違いが他との大きな隔たりを作るテディボーイジャケット。
スカンジナヴィアンテイストのエスニックな織りパターン。
イギリスの老舗百貨店、Harrodsのラグジュアリーなアノラック。
イギリスのフルブローグとキャンバスホールドール。
川の中にある岩のように、どんな急流にもビクともしない2つ。
ファッションには迎合しない、合わせたけりゃお前が合わせろ。
これまでもこれからも変わらないブリティッシュスタンダード。
Fields of Gold。
冷たい風が吹き抜ける、夕日に染まった田畑のような色。
黄金色、小麦色ってだけで、季節感が生まれる気がします。
一年中着られる服なんて、ありがたいよりむしろありがた迷惑。
いつでもできることに限って結局やらないのと同じです。
季節の空気に趣や感傷を覚えるなら、季節の服にも
心が揺さぶられるのは当たり前のことだと思います。
明日も「Professionals & Specialists」。
このテーマも明日が最終日になります。
明日はスポーツウェアをリリースする予定です。
また内容はインスタにあげます。それでは。
メンズをジェンダーレスに。
スラックスをベルトレスに。
ユニフォームをルーズに。
ビジネスシューズをナードに。
クラシックな服にあえてひねりは求めません。
王道は野暮ったいほど王道でいい。
後は光の当たる部分だけでなく、影の部分をどう見られるか。
顔で付き合うのもいいけど、せっかくならもっと内面を知りたい。
どれだけ王道の服でも、いじってあげたら活きる、引き出せる
無限のポテンシャルを必ず持っています。
自分なりのいじり方でリアクションを楽しむ服付き合い。
バラクータのハリントンジャケット、サンダースのミリタリーシューズ、
web storeにあげました。オフィサーシャツ、シティズンスラックスも
よかったらもう一度見返してみてください。
ランニングでも、サッカーでもなく、サイクリング専用として作られたジャージ。
これは一般的に見られる競技用、チーム用ではなく、上から着るウォームアップ。
自転車がスポーツとして、大衆文化として根付くイタリアらしい服です。
今週土曜日にリリースします。インスタもあげてますのでよかったら。それではまた。
バーバリーとアクアスキュータムのレインマック。
食わず嫌いの人、結構いる気がします。
大抵どこの古着屋さんにも置いてるし、パッと見どれも同じだし、
高級衣料品ではあるけれど、そこまで特別感もないし、
その気になりゃいつでも安く手に入るし、みたいな。
あくまで自分がそうだったから、っていう経験からですが、
個人的な意見としては、それは見ているようで見てないです。
知った気でいるようで、何にも知らないと思います。
知れば知るほどに新しい発見があって、一目で分かる違いから
服を知らないと分からない違いまで様々で、素材、形、柄も、
決まりきっているようで無限のバリエーションがある。
歴史が長く、幅も広く、コンプリートできない、追求に終わりが見えない。
その域にいる自負はないですが、服に対する興味が異常な人ほど
この超王道ともいえる2ブランドへの執着も比例する気がします。
このバーバリーはイギリス・ロンドンで。
袖が一枚接ぎになっています。大抵は二枚接ぎ。
お客さんに教えていただいて初めて知ったんですが、
これで肩の収まり方、落ち方が丸っきり変わるんです。
今まで、肩がすっきり収まるのはサイズが合っているからと
ばかり思っていたんですが、サイズよりもこの接ぎが大きく
影響していることが分かりました。僕には大きな発見でした。
これを目の前にして古い、珍しい、ではあまりにも稚拙。
アクアスキュータムはイタリア・ナポリから。
イタリアの古着屋さんにはバーバリーとアクアスキュータムが
沢山あります。イギリスから古着を輸入したわけではなく、
それだけ昔からイタリア国内で需要があったということです。
これもミラノのブティック別注の、イギリス生まれイタリア育ち。
デザインに関してはバーバリー以上に保守的なアクアスキュータム。
イギリスではそれが良しとされるところ、イタリアには、それが何?って
輩がいたようで、これは右サイドのウエスト下に通常あるはずのない
ポケットが付いています。ただの違いでは片付けられない、異例の事態。
まるでフィッシュアンドチップスにチョコレートかけたような服です。
ある程度服を見て、着てきた人こそ分かる面白さでありながら、
服のデザインとしてシンプルに楽しめる面白さのある2着。
Leather and Lace web store
イギリスのアウトドアウェア。
同じイギリスのミリタリーウェアとデザインに共通点が多くあり、
装飾的な要素がなく、素材や機能に力を注いでいることもあって、
ミリタリーが好きな人は刺さる人も多いと思います。
ただミリタリーと違うのは、国単位でなく、あくまでプライベートが
ベースなので、メーカーによってプロダクトにばらつきがあること。
へんちくりんなデザインのまま市場に出たものもあるでしょうし、
優れたデザインなのに、会社のやり方が良くなくて短命に終わって
しまったものもあったと思います。
でも後になって手にする立場から見るとそれが面白いし、
パーソナルワードローブとしての違いにもなります。
小さいメーカーや、淘汰されてしまったものほどそれが顕著。
そういったものにフィーチャーしてみたいと思います。
いくつかカテゴライズ分けしてアップします。今回はスモック。
HOBOというレーベルの古いスモック。HOBOとは浮浪者のこと。
イギリス女子に人気のある、浮浪者風のファッションを総称して
HOBOと呼んだりしますが、これは服自体が"浮浪者"という名前。
確かにどこかみすぼらしい色やくたびれ具合はそれっぽい。
インナーにコートやダウンをレイヤーすると更にそれっぽい。
こんなのよくあるだろ、って思う人も多いと思いますが、例えば
カデットスモックやBLACKSと比較すると、生地が段違いに繊細。
浮浪者の粗野なイメージとのギャップがありすぎて笑います。
CONQUEST=征服、という気高い名前の、イギリスのアウトドアレーベル。
先のスモックはオールパーパスでしたが、これは登山専用に作られてます。
カデットスモックに似たデザインですが、もっとタフでデュラブルな生地です。
High Visibleなオレンジは、万一遭難した際に身をもって示すSOSサイン。
それにしてもなんでこんなとこに・・、っていうタグのポジション。
ファッションとしてはジャマなのかもしれませんが、本格的な作りだからこそ
こういった脱力系のディティールがかわいらしく映えるわけです。
よかったらご覧になってください。
次はまた別の角度から焦点を当ててみたいと思います。それではまた。
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