今日もまたパンツをメインに紹介します。
夏はトップのバリエーションが極端に狭まるので、
服が好きな人からは「夏はつまらない」という話もよく聞きますが、
逆にいえば、そのぶんパンツを選ぶ楽しみが増えるってこと。
シャツ、Tシャツだけじゃスタイルの幅は広がりません。
3か月以上も続く夏を、ずっとつまんないと思いながら
過ごすなんてすごくもったいない。パンツで遊びましょう。
何でもないジーンズとチノ。
定番扱いの筆頭なので、それだけで萎えるって方もいるのでは。
どこにでもあるし、いつでも手に入るし。
でもここでは、そういったどこにでもある、いつでも手に入るようなものに、
何か見えない違いを無理やり見出させるわけじゃないです。
見た目は同じように見えても、はっきりとした違いのある特別な2本。
ユーロリーバイスの501。
色がほとんど落ちきった薄いデニムですが、
これを選んだのにはちゃんとした理由があります。
単に色が薄いってだけならいくらでもありますが、
汚れもダメージもないものは皆無に等しい。
そりゃリジッドから普通に履いていれば、ここまでの
過程で汚れたり、破れたりするのは当たり前ですが。
だからといって、汚れたボロボロのジーンズをグランジ、
なんて言うようなやり方はあまりに安易すぎる。
色が薄ければそれだけ目立つし、不潔で汚らしい。
そういったデニムは全て避けてきた結果、
連れて帰ってこれたのはLevi'sではこの一本だけ。
きれいなまま、色だけ落ちた稀なケースです。
スカイブルーは、とにかく清潔感が不可欠。
かつて薄いデニムはダサい人たちのアイコンでしたが、
復権の時は近づいている気がします。
次はチノ。
この画像だけで分かる人はまずいないと思いますが、
実はこれ、GUCCIです笑。
控えめといっていいのか、安易といっていいのか、
とにかくGUCCIらしさが全く感じられないデザイン。
ちょっと調べましたが、80年代前半から終わりまでの
数年間は、一族間の抗争、業績の悪化、品質の低下など、
完全にGUCCIの黒歴史です。
このプレーンなチノは、その混迷期の影響が反映された、
それ故のデザインというわけです。
マークを入れたり、テープを張ったりといった、
小手先で真似できてしまうようなものばかり。
本物までが偽物と疑われるのも納得いきますが、
ここまでGUCCIらしさがないものは稀。
誰にも気づかれないようなGUCCIを着て、
あえてファッションに無関心なフリをする。
緑☓赤のラインやGGモノグラムなど、
いかにもGUCCIってアイテムとは全く違った、
新しいGUCCIの楽しみ方です。
無地のTシャツに、同じく無地のコットンチノ。
らしくないGUCCIのパンツと、のようでGUCCIじゃないシューズ。
ビッグサイズのトップと、野暮ったいシルエットのパンツ。
どれも普通だけど特別。
これだけプレーンでも、サイズバランスやハイブランドの遊び方、
楽しい要素がたくさん詰まった組み合わせです。
今日もう1回アップします。それではまた。