今日は珍しく70'sに焦点を当てて、クラシックなスタイルのコートを
3つの異なるタイプに分けて紹介します。
まずはダブルのチェスターフィールドコート。
大きなラペルとシェイプされたウエストに時代性が表れています。
またバックベントも着丈の約半分を占めるほど深く切り込んでいて、
70's特有のラディカルな面がありつつも、思わず苦笑いしてしまうような
度を超えた華やかさや、チープな素材感とは一切無縁です。
若い頃にやんちゃなスタイルをいろいろと経験しながら、依然
ファッションへの高い意識は失っていない、3,40代の成熟した男性像が
ターゲットとして思い浮かぶような一枚。
6,70'sに強いディーラーさんから手に入れたものなんですが、
普段個々のアイテムに関してあまり語ることのないその人が、珍しく
僕がこれを手にした時、「・・・それはいいぜ」って言ってました笑。
個人的に70'sのカラーが強いものってあまり今の流れにリンクしないと
思っているので避けているんですが、これは例外でした。
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続いてはハリスツイードを使ったオーバーコート。
ご存じDunn & Co.の一枚。
イギリス物としてはあまりにも有名な組み合わせです。
現地でも日本でも一定の評価を得ていますが、特に希少なものではないので
純粋にクオリティの面で評価されているということだと思います。
今までどれだけ数を見たか知れませんが、オーバーコートに関して言うと
過去に仕入れた記憶がないので、これが初めてかもしれません笑。
しかも、コートに限っては今回この1枚だけです。
自分が天邪鬼なのはそろそろ分かってくれていると思いますが、他のお店でも
手に入るだろう、ということ、また厚みのあるツイードでラグランスリーブとなると、
もっさりした印象が拭えず・・・。それで今までずっと避けてきたアイテムです。
オーソドックスなアイテムであり、野暮ったい印象も持ちながら、
あえて今回1枚だけ買ってきたのは、一枚の写真がきっかけです。
誰か忘れましたが、イギリスの王様がドイツを訪問した時の写真です。
厚みのあるツイード、ラグランスリーブ、着丈も長め、サイズも大きめ。
自分の中では完全にパスする条件が整ってますが、これを見て思わず、
かわいいじゃん、と笑。
どことなく一昔前のコムデギャルソンを思わせるようなサイズ感。
本人の存在感もありますが、スタイルだけ見ても王様一人際立ってます。
もちろんこんな風に着られるかどうかは体型にもよるわけですが、
温故知新というか、過去を見直して新しさを見出せるようないい例です。
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最後はダッフルコートです。
いたってベーシックなデザイン。
サイズ感を抜きにしたら、これは着られないわ、って人はあまりいないでしょう。
こちらもおそらく70'sあたりのものですが、ダッフルコートはなぜか時代性が
そこまで反映されないアイテムで、70'sといってもウエストがシェイプされてたり、
派手な色柄の生地が使われるなんてことはないです。
そのかわり、身頃は細身。シュッとして、ストーンと落ちるスマートなシルエット。
70'sらしさが、クセのない形でうまく”今”にフィットした珍しい例です。
しかもデッドストック。古着らしからぬ清潔感は3枚の中でもずば抜けています。
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敬遠することの多いカテゴリーなのでアップすることは少ないですが、
もしこの辺りに興味のある方に響けば嬉しいです。
今日もう一回アップするかもしれません。しないかもしれませんが。それでは。