「Italian Fair」から「Labels and Designs」への移行。
今回はイタリア発のブランドを2つ。
セーリングやヨッティングなど、いずれもヨーロッパらしい、
知的素養の高いマリンスポーツを意識した服です。
GIORGIO ARMANIのセーリングパーカ。
MARINER COLLECTIONという、
趣味で海に出る人をターゲットにしたライン。
アルマーニを買うようなヨーロッパの富裕層が、
洒落っ気のない船員用の服なんて着たがらない、
というところに目を付けてます。
陸海問わず、安全に配慮した服には高視認性カラーや
反射テープなどが使われることが多いですが、
発色の良いオレンジはそこを狙っていると思います。
とは言ってもユーティリティクローズに見えないのは、
パッチポケットやシャツカフス、ラウンドカラーなど、
ディティールをカジュアルに仕上げてあるから。
撥水性、速乾性、多湿でもペタペタしないナイロン。
素材の選び方一つとっても丁寧な気配り。
例えば梅雨に着る服として、ここまでの配慮が
効いている服なんてまずないはずです。
碇のマークも海への衝動を掻き立てる演出。
スポーツウェアをアルマーニ流に解釈した一着。
エンポリオやエクスチェンジとの違いも明確です。
もう一つはPAUL & SHARKのセーリングニット。
デザイナーズという類ではないですが、
PAUL & SHARKもイタリアのマリンスポーツ、
特にヨット、セーリングを意識したブランドです。
豪華なヨットの上でも、クルージングを終えた後の
ハーバーにあるクラブハウスのバーでも場違いに
ならないような、スポーツ&エレガンスが狙い。
上着を着ていなくても、タバコやサングラスを突っ込める。
例え濡れても脱ぎ着しやすい。ベンチレーションホールも付く
スポーツウェアらしいハイファンクショナルなディティールは、
ただのカジュアルウェアでないことの証明。
現行はかなりカジュアル寄りなデザインが多いのですが、
これはまだスポーツ色の濃厚な、PAUL & SHARKらしさが
よく表れた1980'Sのブランドアイコンとも言える一着です。
明日は私用のため、更新・発送はお休みいたします。
今回のテーマについては土曜日の予告も含めて、
水曜日からまた少しずつあげていきたいと思います。
それではまた。