low keyなカラー、オリーブ。
ミリタリー、バブアー、アウトドアやレインウェアなど、
イギリスのユーティリティクローズでは最も多く使われる
エッセンシャルなカラー。
色を色と思えないほど目にする機会があまりに多いので、
正直この色に対して少し食傷気味になっていたのですが、
今回の旅でこのオリーブという色の魅力にまた改めて
触れられる発見がいくつかありました。
web storeにはオリーブカラーのコートを2つ上げました。
ご存じLIBERTYのシングルレインマック。
以前のラインナップと比べると今は扱わなくなったものも多いですが、
LIBERTYへの愛情は最初っからずーっと変わりません。
これは無地の、一見ごくありふれたマックコートなんですが、
表記はS、外見はXLという、今のオーバーサイズルックのはしり。
当時の時代背景もあると思いますが、エッジの利いたセレクトを
しながら、リバティプリントではないオリジナルのウェアでも
ここまで踏み込むLIBERTYの姿勢は今でさえ新鮮です。
スイスのデザイナーによるマント風のスウィングコート。
古い小説にしか登場しないような、マントという非日常服を
現代服へソースとして取り込んでいます(と思われます)。
ペールトーンのオリーブと、コットンとポリエステルの配分とで、
身体を覆うラップタイプのデザインが持つ少し重たい印象を
軽やかに、スポーティに見せる配慮が感じられる服です。
今週の一着。
オリーブカラーのイタリアンレザー。
ゴートスエードの滑らかなタッチが写真だけで伝わります。
通常は付く袖口のリブがないことで印象にかすかな変化。
丸いのに凛とした、優れたジャケットだけが持つ特別な風情。
それではまた。