糸の隙間を、生地の内側を、風が通り抜けます。
照りつける太陽の下で、遥か異国の地で、夏の暑さが
和らいだ静かな部屋で、より良い豊かな時間を演出する、
平たくいえばムードを盛り上げる手段としての服。
働くわけでもなく、オシャレをして街に出るわけでもなく、
実用性も、気の利いた装飾もいらない、ただ着ていて
心地良ければ、ストレスなくオフを過ごせればそれでいい。
もちろんファッションとも無縁。
周りとの違いを気にすることもなく、あくまで自分本位。
もちろん考え方次第ではどんな服もそうなり得るけど、
これは初めからそんな目的で作られた3着です。
明日のラインナップ。
淡いオリーブグリーン、ゴードとも呼ばれる色の
ラバライズコットンウェザージャケット。
タウンユースな生地で、硬さや重さがストレスにならず、
コートよりも汎用性が高いので着る機会も多いはず。
サイズは大きめ、デッドストックです。
イギリス軍のファールウェザージャケット。
少し和らいだ印象のオリーブとマットなナイロン地。
コレクターを刺激するミリタリア要素の一切ない、
アウトドアウェアと同じくらい日常着に近い一着です。
サイズは160/96、こちらもデッドストック。
インドのテーラーでオーダーされたオリーブカラーのデニムシャツ。
ミリタリーシャツだとは思うのですが、テーラーの名前が入るので
軍からの支給品ではありません。将来の昇進を見越してなのか、
肩章のアイレットがボコボコ空いてます。それでもこの汚れ具合。
少なくともこのシャツを着ている間は昇進できなかったんでしょう。
想像できるストーリーも、インドでデニムっていうミスマッチも面白い。
それではまた。