イタリア海軍のオフィサーレザージャケット。
ここまで調べて何の情報も手に入らなかったのも記憶にないです。
イタリア語でいろいろ打ち込んでみましたが、画像1つ出てきません。
温暖な国なせいか、イタリアのミリタリーウェアを調べてみても
皮革を使ったものはほぼ皆無。ごく一部のフライトジャケットくらい。
日本と同じ敗戦国という条件を考えると、この当時はまだ貴重な
物資である皮革の確保が十分ではなかったせいもあるかもしれません。
これといって特殊任務向けのデザインにも見えないところを見ると、
ほんの一握りのオフィサーのための服だったと考えられます。
ファッション的な視点から見た場合に限りますが、
イタリア服の美しさがこれだけ鳴りを潜めた服もあまりない笑。
かといってミリタリーらしさ全開というわけでもない。
なぜかというと、従来の、ステレオタイプなミリタリーウェアの
デザインに共通する点が一切ないから。
革は柔らかく、見た目ほど重くなく、身体への負担は軽いです。
動きやすさに関してもストレスを感じる点はありません。
武骨とか粗野とは違い、力強さはあるけど優しさも同時にある。
(武骨というと何かゴツゴツしていて着づらい印象なので)
言い方を換えれば、古いレザージャケットに付随する、
硬さ、脆さ、着づらさ、馴染みにくさ、手入れの煩わしさ、
ジャケット自体に魅力があるからこそあえて目をつぶるような
そういったディメリットは、全くないといっていいです。
うんちくに縛られるような服ではないので、ああそれね、
なんて知った顔で見られることもありません笑。
ミリタリーウェアのカテゴリーに入ってはいても、
ルックス、立ち位置、デザイン、様々な側面において
すごくインディペンデントな一着だと思います。