今回でイギリス編は最後にします。
チャイナジャケット。
柔らかい発色と、ガーゼのような繊細な生地がインド製の特徴。
しかも後から言われて気づいたことですが、これメンズでした驚。
使われている色が全部馴染みのある色ばかりなので、男性でも
花柄に抵抗を感じずに着られます。
スカイブルーのデニム、ネイビーのドリル、アイボリーのリネン・・
男性と女性で同じスタイルを共有できるのが楽しい一着。
手織りのベスト。
ほのかにエスニックな香りがする、これも性別を問わない一着。
シャツの上で、セーターの上で、ジャケットの上で、下の色が変われば
カメレオンのようにそれぞれにあった色に変化するデザイン。
部分的に使われたインディゴやパイピングにも、
どこか懐かしさのような温もりが感じられます。
あまりヴィンテージでは馴染みのないブルーレザー。
同じブルーでも、レザーに乗ると全く違った印象です。
ウイメンズのアイテムでは比較的目にするんですが、
印象としては6,70年代頃のクセのあるデザインが多い。
抵抗なく楽しむには形にクセがない、あるいは今の流れに
あったデザインがいい(まあほとんど同じ意味かな)。
この2着は実際試着した時にその類の違和感がなかった。
ヴィンテージレザーというとどうしてもバイカージャケットが
前に前に出る旧態癖が日本にはあります。イギリス服は特に。
バイカージャケットはそれはそれでアクがとても強いので、
サラッと着ようとすると、同じようなスタイルになってしまう。
そういったスタイルは今さらもう提案するまでもないので、
あのステレオタイプな男くささからはいったん距離をおいて、
もっと違ったレザーの楽しみ方を探していきたいです。
上の6着はblueのテーマで展開する予定です。
バーバリーのツイードハリントン。
これは面白いです。
バーバリーのブランドネームだけにとどまらず、
ツイードは厚みがありつつも柔らかく(今モノみたいに
ハリスのネームで品質を煽ってないのも良い)、
ノバチェックの素材・カラーも全体と調和がとれていて
ああ、本当に良いものなんだな、と思える一着。
・・・なんですが、サイズがかなり大きいんです。
最初は躊躇したんですが、着た瞬間「あ、これだ」と。
洋服自体のクオリティが高い、というベースがあるから
サイズとか色遣いで”無作為”、”無頓着”な選択ができる。
dunhillの受け売りですが、一着一着が良い物だからこそ、
自由に着て、組み合わせてもスタイルとして成立する。
これに関していえば、サイズが大きくても愛らしく見える。
服のクオリティは問わない、それでいてサイズ・色も自由に、
というのはもはや大人の楽しみではないと思います。
こちらはバーバリーのショーツ。
ショーツって・・。
ショーツって涼しさとか動きやすさとか、濡れても構わないとか、
そういう機能的な部分が魅力なので、ミリタリーとかアウトドアとか、
素材もデニム、チノなど全体的にユーティリティ寄りのものが多い。
そういった意味ではこちらは他と少し色が違うと思います。
グルカショーツにシャツをインするスタイル流行ってますが、これこそイン推奨。
これが正式に製品化されて販売されたかどうかは分かりません。
もしかしたらこれだけかもしれない一着。
アイボリーカラーのスタイルに憧れて、
どうにかそれを形にしたくて、
今回はいつもより多めに手に入れてきました。
柔らかい印象を崩さないよう、程良くユルめのサイジングで。
足元は黒か茶色のレザーシューズでキュッと締める。
ウチにはないけど、生成りのスニーカーでも楽しそう。
この辺りのアイテムはtranquilloのテーマで展開したいと思っています。
それとは対照的に、シャープで色気のあるスタイルも、
もちろんずっと頭の中にあります。
ほんの一部ですが、テーパードのパンツ、
トップ2つのような透け感のある素材、型押しの靴など、
一点だけ加えただけでも、そこからスタイル全体に色気が
匂い立つような服や靴たち。
古着のイメージとは縁遠いからこそ提案していきたい。
"beat up(ボロ)"。
現地の人が使うその言葉の響きが耳に残っていて、
日本のボロブームが落ち着いてしばらく経ってからの時間差で
気になって仕方なくなったbeaten upなアイテム達。
どう使ってたんだ?って不思議に思うくらいくったくたのカバン、
20年位しか経ってないのに3倍くらい歳をとってみえる靴、
直しては破れ、また直してはまた破れ、もうキリがない上着、
ブーム全盛だった頃の、ただただひいてしまうようなボロではなく、
「ああ、ボロいねえ・・」と温かく、微笑ましく思えるようなボロ。
使ってそうなった、作為的ではないボロを改めて見てもらえたら。
普段のラインナップに1点2点ボロを差し込むと正直目立ってしまって、
なんかシャツのシミのように見えてしまうのが悩みだったんですが、
全部それで揃えたらどうなるか、ちょっと試してみたいと思います。
ということで、この辺はbeat up & discolourのテーマで展開します。
今回のイギリスでは、シャツに縁があったような気がします。
半袖、長袖に関わらず、シャツ一枚で過ごす気持ち良さに
少しでも長く浸っていたいのは僕だけじゃないはず。
今後掲げていく各テーマにそれぞれ合ったものを差し込んでいく
スタイルで展開したいと思っています。
他にも色々と写真は撮りましたが、もうヘトヘトになってきたので
いずれ並べるタイミングでコメントしたいと思います。
ちなみに紹介したものがすぐに並ぶわけではなく、
次の土曜日のラインナップはまた金曜日に改めて紹介します。
それではまた。