古い服を新しい服と比較してみたとき、
大きな違いを感じることの一つに、合成繊維の使い方があります。
着心地や見映えを追求した現代のものにくらべて、
古い化繊は撥水や軽量化などの原始的な意図で使われているか、
コストを浮かすためにただ安い化繊を選んだのか、いずれにしても
着心地まで技術が行き届いてないように思えます。
全否定はしませんが、ヴィンテージのポリエステルが好き、なんて
人はなかなかいないと思います。逆に嫌われることの方が多い。
コットン、リネン、ウール、レザー・・・
やっぱり古い服の良さは、自然素材の良さに寄るところが大きい。
現代の複雑な配分による新しい感覚や繊細さはなくても、
良質の原料と長い時間が育んだ素材は古い服だけのもの。
特に直接肌に触れる服が多くなる季節は、尚更それを実感します。
ということでイギリスのコットンシャツ、アップしました。
見た目にはハリがあるけど肌触りの柔らかいコットン。
テロっとした質感の、薄手で密度の高いコットン。
ワークウェアに使われるような、厚みのある丈夫なコットン、
英インド綿のようなやや粗めの、通気性の良いコットン。
同じコットンでも全部はっきりとした特徴があります。
イギリスで古いコットンシャツを探すのは本当に大変。
今モノならチャリティショップに溢れているけど、
やっぱり他を探してもないような特別なものがいい。
半袖はまた暑くなってからアップします。
それでは。