chinese jacket.
しばらくユーティリティウェアにかまけていたことから、
進む方向を見失ってしまいそうで怖くなりました。
このままじゃ完全に埋もれてしまう。
でも、長く取り扱ってきた、馴染みのあるこのジャケットが、
我を忘れていた自分の肩を揺すってくれた気がします。
使い古された生地の風合いとか色落ちとか、
多かれ少なかれ昔の服が持っているような
ユニバーサルな意味合いの雰囲気ではなく、
初めて訪れる国、場所の空気とか、
そこで初めて手にとるものの心地良い違和感とか、
特定の土地にしかない固有のものが持つ雰囲気。
服に置き換えるとそれがどんなものか。
でも近頃は、なんでも「雰囲気」でまとめられちゃって、
雰囲気という言葉自体に雰囲気が全くない。
ので、例えば情緒とか、風情とか。そういうものを
もっと伝えていかないといけない。もったいない。
せっかくわざわざ海外まで行ってるんだし。
西洋に赴いて東洋を求めるというのもおかしな話だわでも。