先日の土曜日は、コートが3着旅立っていきました。
ザーザー振りのなか街を歩いて見つけた店にあった、
イタリアで一番最初に買ったコート。
帰る時間が迫っていたため、目の前で入店を断念した
ローマのお店に、後日再チャレンジして出会えたコート。
サプライヤーさんのところに携帯を置き忘れ、
翌日わざわざ取りに行った時に彼が持ってきてくれたコート。
僕(以外にも結構いると思いますが)は海外にいる時は、
常に緊張とか、興奮とか、焦りとか、充足とか、そんな感じの
動的な感情に捉われているので出来事が強く頭に残りやすいのと、
記憶力だけはいいせいもあって笑、服を買った時の状況とか、
旅で起こったささいなことでもだいたい覚えているんですよね。
例えばこれは、イタリアの小さな町で、駅からだいぶ離れたところにある
お店にやっとたどり着いて、お店に入る前に一呼吸置いた時に撮った、
手前の路地の写真。そしたらお店が潰れていたというオチ付きです。
そんなことは服がハンガーにかかっている時は特に思い出さないのですが、
いざそれが旅立っていく瞬間になると、手に入れた時の場所、時間、
その日の天気、その時話していた人や話題などのいろんな記憶が、
バババッ!っとフラッシュバックして、一瞬だけ頭が飛んでいきます。
寂しいのか、嬉しいのか、よくわからない複雑な気持ちになることもあり笑、
昨日がまさにそんな感じでした。
旅の余韻に酔って気持ちいいだけだろ、と言われたらそうかもしれませんが、
一瞬でもそんな時間をもらえるのは本当に幸せなことだなと思います。
つまらない話を長々とすみませんが、先週の土曜日にご来店いただいた方々、
お買上げいただいた方々に改めてお礼申し上げます。ありがとうございました。
で、今日はJOSEPH TRICOTのセーター。
旅のブログでも上げた、
ここ。JOSEPH TRICOTは、このJOSEPHのニットウェアラインです。
元々JOSEPHは、70年代に小さなセレクトショップをオープンしたのが始まり。
当時扱っていたブランドは、マーガレット・ハウエル、キャサリン・ハムネット、
ジョン・ガリアーノ、アズディン・アライアなどなど・・ もう笑っちゃうくらい、
イギリスのファッションを代表する人たちばっかり。
当時のJOSEPHにタイムスリップしたら悶死してしまう人もいるはずです。
そんな気鋭のショップが始めたオリジナルブランドがこのJOSEPH TRICOT。
普通こういうラインは後発ですが、JOSEPHの場合はTRICOTが一番最初。
ネットでかき集めたJOSEPH関連の写真。
上からlate 80'sのTRICOTのランウェイ、TRICOTの上下着た
当時のファッション誌の1ページ、TRICOTのセーター、JOSEPHのアド、
で一番下がlate 80'sのJOSEPHの店員さん。
今回アップしたSWEATER girlは、単品だと結構なインパクトですが、
こんな画像並べたら霞んでしまう・・笑。
1990-1994まで連続して、British Fashion Awardsのニットウェア・
デザイナー・オブ・ザ・イヤーを獲ってるので、こんなセーターでも笑
ちゃんと裏打ちされたデザインや技術があるわけなんです。
そうそう出会えるものではないですが、まだまだ未知のデザインを
探す楽しみは尽きそうにないです。