汚れが見事にデザインまで昇華した2着。
意図的に加えられたデザインを装飾美とするなら、
これらは受動的、偶発的に生まれた、言うなら実用美。
ニュートラルに見れば、”汚れ”。
本来、服としてはマイナスの要素になった時点が、
そのデザインとしてのスタートラインです。
ペイントのボリュームやレイアウトだけではなく、
「デザインとしての完成度」は、
かけられた時間の長さによって熟成され、
高められる部分も大きいと思います。
いずれも50年近くは経っている服。
古いから良いわけでは必ずしもないですが、
今回は、”古いからこそ良い”。あえてそう言いたいです。