まずはリネンの上着から再開します。
どんだけ腰が重いんだ、まったく。
一枚目はアイリッシュリネンを使ったブレザー。
3つボタン、パッチポケット、ノーパッド。オフのためのデザインです。
そしてこのジャケット一番の特徴が、上のMOYGASHEL FABRIC。
品質でいえばハリスツイードの上をいくとも言われるドネガルツイードが
アイルランド発の生地としては有名ですが、ツイードがドネガルなら、
リネンはこのモイガシェル。最高級の品質を誇るアイリッシュリネンです。
ザラッとした手触りに、まだ硬さの抜けないバリッとした生地感。
自分のものになるまで最低3年かかると言われるツイードのように、
長く着ていくことで少しずつ硬さがとれ、リネンの風合いが増し、
自分の身体にフィットしていく。そういう素材、そういうジャケットです。
普段手にするような現行品に使われることがなかなかない上に、
ヴィンテージでも目にする機会もほとんどないモイガシェルリネン。
日本に限った話ではなくイギリス現地においてもそれは同じです。
ハリスツイードのように、選択肢が多く、着たい時にオンタイムで
手に入るようなものではないので、ずっと思い続けてきた人には
チャンスかもしれません。
続いて2枚目はJAEGER(イエーガー)のジャケット。
続いて3枚目はKENZO(ケンゾー)のコート。
JAEGER、KENZOともにウィメンズです。
ただ、女性らしさを強調したようなデザインではないので、
ユニセックスな洋服として男性でも着られます。
1枚目のモイガシェルとは異なり、この2着はモダンリネンを使っていて、
滑らかなドレープ感や扱いやすさなど、その素材の良さが活きています。
それぞれに含まれたギミックもしつこくならない程度に仕上げてあり、
着る人やスタイルを限定しません。これくらいの余裕があると楽。
まずはリネンの上着から、でした。
それでは失礼します。