今日はハリスツイード。
イギリスはさすがツイードの国だけあって、数だけでいったらそれこそ無数にあります。
数えてはいませんが、一回に数百枚、もしかしたら千枚以上は見てると思います。
それでもピンとくるものはなかなかない。その中から選んできた数枚です。
Dunn & Coという、今はなきイギリスのハイストリートブランド。
ハリスツイードが好きな方ならもうお馴染みですね。
長い間人気があったからなのか、イギリスでもよく見かけますし、
現地でも一定の評価を得ているブランドだと思います。
ただ、例えばバブアーのように、ずっと同じものを作り続けている
ブランドと違い、基本的には流行りモノを作って売っていたブランドなので
年代によってそのデザインは大きく左右されますのでご注意を。
こちらは今でも違和感なく着られる、コンディション共に貴重な一枚。
こちらはおそらく子供用に作られたブレザーです。
ナチュラルな肩のラインや、大きすぎず小さすぎないラペルやVゾーン。
大人用でもなかなかみられない、とてもバランスの良い形です。
このハリスツイードは、鮮やかなグリーンの糸が使われているのが特徴。
全体の地味な色合いは目的あってのものですが、寄りで見ると実はこういった
鮮やかな色が使われているものもあり、ツイードの美しさがよくわかります。
ライニングには汗ジミが・・。たぶんこれを着てお父さんと一緒に狩りに行ったり、
犬を追っかけ回したりしていたのかもしれません。それだけ普段着として、生活に
馴染んでいたことが想像できる、良いシミです笑。
今まで何度かアップしたこともある、スコットランドのキルトジャケットです。
スコットランドの伝統衣装であるキルトを、ハリスツイードを使ってもう少し
カジュアルにした一着(ちゃんとした礼服には黒のサージが使われます)。
着丈が短いのが何よりの特徴。エポレットに名残りはありますが、それ以外に
装飾はないので、キルトジャケットの中でも着やすいデザインです。
寄りで見ると薄いグリーンとブラウンが混じったツイード地ですが、引きで見ると
やや濃いめのグリーンに。不思議です。シンプルなタグもまた良し。
基本的なことですが、ハリスツイードとは生地のブランドであって、
ハリスツイードがジャケットやコートを作っているわけではありません。
服を作るのは服屋さんなので、ハリスツイード=いい服というわけではなく、
あくまで生地が良いだけで、服自体の良さは目で見分けるしかないんです。
もちろん有名だったり、人気があったりするブランドは、クオリティが
認められてこそだと思うので、間違いはあまりないとは思いますが、
流行や着る人の体型などに合わせて作っているものも非常に多いので、
ハリスツイードという名前やブランドに惑わされず、サイズはもちろん
デザインや形など、よく吟味して選んでみてください。
本日金曜日は撮影のため、次の発送日は日曜日になります。ご了承ください。
それでは失礼します。