今日は2枚、ビッグサイズのものを。
50's頃の古いグローバーオール。
グローバーオールのあのかわいらしさはなく、
チェックのライニングもないせいか、男らしい印象です。
またトグルがデカい。通常の1.5倍くらいあります。
しかもリアルホーン。贅沢です。ストリングスも長い。
裾裏のタグにはAll Wool Tyrol Lodenとあります。
冬のウールでは最高級の部類に入るローデンクロス。
アルプスのファーマーが考案し、着用したのが始まりで、
それにオーストリアの時の皇帝、フランツ・ヨーゼフが目をつけ
宮廷に持ち込んだことがステータスの上がった理由。
イギリスでいえばロイヤルワラントってやつです。
60年近く経っても劣化もなく、虫にも食われない丈夫さ。
そして何よりこの迫力はサイズに起因していると思います。
大きなサイズ感から伝わる男らしさやカッコよさ。
個人的な希望ですが、これは体の大きい人に着てほしい。
この迫力を活かすにはスタイル云々ではなくデカい体が一番。
着丈は長くないので、身長がなくても横幅だけで十分です。
もう一枚はアークティックパーカ。
綿入りのナイロンシェルに、内側にはファーが付きます。
アメリカのダウンパーカみたいですが、狼色のフェイクファーに
本気のアウトドアウェアを小バカにしたような、アイロニックな
イギリスらしさを感じなくもないです笑。
表記は38ですが、着た感じ私見では42-44位。
ただこれはオーバーサイズで着て、モコッとしたかわいらしさを
活かす方法もあるので、ガタイのいい人じゃないと、ってこともない。
色落ちした細身のデニムなんかかわいいと思います。
最近実店舗でもweb storeでも、着れる(大きい)サイズがない、
という苦言をちらほらいただくようになりました汗。
モノ選びを自分の感性に委ねるというか、indulgeすることを、
僕は大いに良しとする考えです。
深い知識、豊富な情報=オリジナリティでは必ずしもないはず。
が、「サイズをフラットに見る」こととは全く別の話。
超主観的に見てきたその弊害が出てるわけです。
はっきりと言っていただけるのはとってもありがたいこと。
ただそうは言ってもなかなかうまく選べない。
目から違和感を拭えないというか、ただデカけりゃいいってわけじゃ
ないでしょ、っていうシグナルが脳に伝わるというか。
アイテム関係なくどのサイズも良しとするなんてできないし、
デカくてもオーバーシルエットで着れば今っぽくなるだろ、なんて
都合良くいかないのは失敗で学んでます。
大きい体の迫力だったり、コロンとした(失敬)かわいらしい体型。
それでこそ活きる服があります。単純にオシャレという話ではなく。
大きい体と大きい服とのケミストリー。うまく選べないなりにも感じています。
分かりやすい例でいえば、一番小さいサイズでも実寸でXL以上ある
ミリタリーウェアとか。ガタイのいい人がカッコいいに決まってる。
服単体でもその化学反応を見通せるモノ選びが理想です。
カッコいいこと言ってますが、そこを意図した(はずの)アイテムに
あまり動きはありません笑。まだまだ経験、失敗が必要ですね。
完全に見放されないよう、頑張らないとと思います。それではまた。