遅くなりましたが、昨日の5アイテム、全てアップしました。
詳しくはこちらから。
その中の一枚を紹介します。
日本の高度経済成長期と同じく、60年代当時のイギリスは大戦後の貧困から脱却した時代であり、
各方面でいわゆるバブルと呼ばれる現象が起こりました。当時のTIME誌が「スウィンギンロンドン」
という言葉で形容したイギリスの隆盛。1965年にはVOGUE誌で「世界でも最もスウィンギンな
(ぶっ飛んでいる)街」と評されたほどその勢いは革命的でした。
カルチャーシーンにおけるその最たる例はビートルズですが、もちろんファッションもその一つ。
日本でも流行したミニスカートやツイッギーなどは当時のイギリス発。マリー・クワントをはじめ、
グラニー・テイクス・ア・トリップ、ビバなどのブランドが現れたのもこの時代。
カーナビ―ストリートやキングスロードがファッションエリアとなったのもこの頃が始まりです。
前置きが長くなりましたが、こちらはLiberty of London、通称リバティのペイズリーブレザーです。
前出の「スウィンギン60's」を象徴するような一枚。小花柄などで有名な「リバティプリント」を
生んだテキスタイルブランドとして、また最先端のデザイナーズブランドやオリジナルを問わず
革新的なファッションを発信するデパートとして、現在も2つの業界を牽引するリバティ社。
こちらはSteegan Ltdというテーラーブランドによる、リバティのオリジナルです。
当時らしい大胆な総ペイズリーパターンが目を惹きますが、注目したいのは派手すぎない
色遣いや立体的な袖付、またテーラーウェアにコットンを使っているなどの先見的なデザイン。
とかく派手でポップなファッションが流行した時代に、現代においてでさえ"アバンギャルドの
一歩手前"くらいの絶妙な距離感で着られる洋服を作っていたリバティのセンスには驚くばかり。
色あせなどはありますが、全く問題なく着用できるコンディションです。コレクションピースとしても
十分通用しますが、これを羽織って街に出る高揚や感動は何物にも代えられません。
60's Liberty of London "Swingin" cotton paisley blazer
ようやくです。
今夜から開封、検品して、明日にでもその概要を画像でお伝えできればと思っています。
お楽しみに。
それでは失礼します。